鉄鋼を知る

火花を出す2

金属材料などの疲労試験では、加える力とその回数をグラフにしたS-N線図が良く使われます。これは、縦軸に加える力を、横軸にその回数を(対数目盛りで)とって、点をプロットしたものです。 鉄鋼材料を疲労試験しますと、確かに加わる力に対して弱くなりますが、ある一定の回数以上ではグラフが平らになる現象が多く得られます。これは、ある回数以上(百万回から一千万円回)では、それ以上弱くならずに、破壊まで進まないことを意味しています。 このようにS-N線図が平らになる時の力を疲労限度と呼んでいます。実際に鉄鋼を使った機械などを設計する時に、この疲労限度を超えない力が加わるようにしておきますと信頼性の高いものになります。

鉄以外の金属を非鉄金属といいます。例えば、銅とかアルミニウムがあります。これらの材料を疲労試験にかけますと、S-N線図は平らになることがなく、どこまでも材料の強度が弱くなります。力を加える回数は、一千万回から一億回くらいまで試しますが、それでも強度が弱くなるばかりです。 こうしたことから、疲労試験で非鉄金属の強度を評価する時には、ある程度の回数の力を加えた時間とその時の加えた力を使います。この時に加えている力を時間強度といいます。例えば、一千万回力を加えた時の材料の強度は、一千万回時間強度(10の7乗時間強度)と呼びます。 時間強度で使われる回数は、一千万回から一億回が良く使われますが、この時の時間強度を鉄鋼の疲労限度と同じに扱うこともあります。