科学で利用する

ヘルメットをかぶる女性

顕微鏡といったら懐かしい人が多いだろう。小学校や中学校の理科室にあったものだ。プレパラートやレボルバーなど久しぶりに聞く単語もあるだろう。池や川、場合にはプールなどの水をとってきて、その中の微生物を見ることは全国の学生が体験したことだ。ミドリムシやワラジムシ、ミジンコなど見つけられた時の教室のはしゃぎ具合は今もなお懐かしい光景ではないだろうか。嫌いな人にとっては嫌いであった中間テスト。顕微鏡の問題として定番であったのは、倍率の計算や部位名の問題、使い方の問題など単純なものばかりだ。なんのために覚えたのか分からないほど、多くの人にとっては今は無縁の言葉や物体となってしまった。それでも自分たちの肉眼で見えなかった物を見せてくれた感動やワクワク感は心のどこかにあるだろう。

今の顕微鏡は進んでいる。走査型電子顕微鏡(通称SEM)といった電子線を絞って電子ビームを対象物に照射し、対象物から放出される二次電子や反射電子などを検出することで対象物を観察できるようになった。他にも透過型電子顕微鏡もある。こちらも対象物に電子線をあて、透過してきた電子が作り出す干渉像を拡大して観察することができる。このように中学生の頃に使用していた顕微鏡は今や電子線が主流となってきており、化学や工学、物理学、生物学、医学などで幅広く活躍しているのだ。ちなみにナノメートルの対象物もはっきりと見れるようになっており、花粉の1つ1つはもちろん、ウイルスまでも形をはっきりと捉えることができている。顕微鏡は私たちの肉眼で確認できない世界を見せてくれる素敵な道具であるのは今も昔も同じだ。